• 2024年11月21日 7:00 PM

SUNNY KUNITOMI

本庄ひなたLABOと世界をつなぐ

世界を知る職人

皮・装飾品職人~Masato Takahashi~

「いろんな国のいろんな人との出会いの中で、自分への自信もついたし、進む道も見えてきましたよね」

本庄高校生徒企画 制作ホームページ・ECサイト「SUNNY KUNITOMI」のオープン記念として、ドイツのベルリンアトリエで創作した作品です。

SUNNY KUNITOMIとコラボの ドイツ「一〇奏」ご紹介。(革と真鍮で世界を回る職人の物語(宮沢香奈)を引用)

人の手によって生み出される”モノ”はその人の生き様や思想が表れると思っている。人生経験が豊富であればあるほど”モノ”も深みのある造形となっていくのだろうか。創作者は、ドイツベルリンで活躍する 独創高級ブランド「一〇奏-ichienso」正人(Masato)氏である。彼は革小物と真鍮のアクセサリーを作っている職人でありデザイナーだ。日本とヨーロッパから仕入れた素材を使い、全て手作業で作られている作品は1点物であることはもちろん、アンティーク調なのに斬新なデザインと身に付けた時の存在感がとても良い。私も一目惚れした真鍮のリングを個人オーダーさせてもらった。どこで技術を学んだのだろう?と思っていたら、ほぼ独学である。それ以上に、今に至るまでの経緯は想定外にユニークで未知でとても興味深いものだった。19歳でバンクーバーへ語学留学。ストリートで出会ったパンクキッズの女の子が付けていたチェーンメールのブレスレットに興味を持ち、作り方を教えてもらう。そこからチェーンメール、ビーズアクセ、ヘンプ編みなど、道具がなくても作れるアクセサリー制作を開始する。その後、シドニーへ移住し、自分の作品を売る方法を模索しながら、手探り状態でストリートでの販売を開始する。英語でのコミュニケーションには困らないし、外国人のシェアハウスで暮らしながら自分の商売をやりたいと思ったんですよね。その時はワーキングホリデーだったんですが、周りの日本人の友達はみんな日本食レストランとかでバイトしていて、僕には向いてないと思ったんです。だから、好きなスケボーとかやりながらストリートで自分の作品を売り始めたんです。当時はマーケット事情とかも全く知らなかったですし、それしか方法がなかったんですよ。でもそこで、初めて自分の作品が売れた時に完全に自分の力だけでお金を生み出したんだって実感出来たんですよ。もう何時間ストリートに座っていたかも分からないですが(笑)

 その後、ニンビンという小さな町の牧場の裏で暮らすヒッピーのミュージシャン男性と運命的な出会いをする。その男性はパイレックスガラスでアクセサリーを作っており、そこから地元のマーケットへの出店方法を学び、アーティストマーケットを中心に本格的なビジネスを開始する。ワーホリを終えた後もインド・ゴアのナイトマーケットやトルコの皆既日食などへ出店するなど、世界各地を廻りながらマーケットに出店する活動を行ってきた。その後、日本へ戻り、日本での市場を開拓した後、2015年にベルリンへ移住し、卸し先第一号店も見つかり順調なスタートを切る。現在はヨーロッパ全土を視野に入れた市場を開拓するため勢力的に活動中だ。

すでにベースがあるからベルリンではプロフェッショナル意識を高く持って、もっと極めていきたいですよね。以前に出店したロンドンはとても良い反響だったし、物が売れる街なので手を広げたいと思っています。あとは、クラフト専門のメッセや大きな合同展にも出展したいと思っています。ベルリンは、広いアトリエが持てるし、マイペースに作業が出来る環境が整ってますよね。クラブカルチャーも好きだし、刺激もあって、この街は自分に合っていると思っています。

 リアルな未来を思い描きながら、全てが順調そうに見える正人氏だが、それには世界各地での出会いと別れを繰り返した背景があるのだ。

 シドニー時代に一緒に住んでいた南アフリカ出身の親友がいたんですけど、僕の作品を本当に気に入ってくれて、ずっと販売の手助けもしてくれていたんです。その彼が国に帰った時に不運にも乗ってた車が襲われて、銃で撃たれて死んでしまったんです。そこからしばらくは自暴自棄になってしまって、ワーホリ後も残ろうと思っていたシドニーを去ることにしました。2007年にはニースにいたんですけど、そこで知り合った雑貨店を営む女性が当時僕が使っていた革のバッグをすごく気に入ってくれて、譲って欲しいと懇願されたんです。でも、5年ぐらい使っていて状態も良くないし、躊躇していたんですが、会う度に2、3個必ず作品を買ってくれて、そんなことしてくれる人に初めて出会ったし、もう譲るしかない!って気持ちになって、最終的に譲りました(笑)そうやって、いろんな国のいろんな人との出会いの中で、自分への自信もついたし、進む道も見えてきましたよね。

10代から海外へ行き、20代のうちに良いことも悪いこともここでは書けないようなことも数多く経験してきた彼のスピリットは、ここベルリンでこれからどんな風に広がっていくのかとても楽しみである。

SUNNY KUNITOMI コラボ作品

一〇奏 -ichienso- Masato作

長財布 コードバン黒

ドイツで手作りで製作した本革長財布。長年の革への知識によって得られた外装と内装の組合わせは、光沢がより引き立ち、素材のコントラストを堪能できます。また、職人芸が光る仕上げとなっており、本革への深い知識と経験がもたらす美しさが特徴。素材の特性として質感と耐久性があり、長年使用することによって独特の光沢感を楽しめます。

二つ折り財布 黒

手作りで製作した革製の財布。シンプルで使いやすい黒の二つ折り財布です。本革を使用しており、手染めで仕上げたデザインは、唯一無二の味わいを醸し出しています。コインケースの裏側にカードを収納できる遊び心もプラス。
本体の裏には、パスモやsuicaが収納できる便利なポケットもあります。カジュアルからきれいめファッションまで幅広いスタイルに合わせやすく、長く使えるデザインです。

本革名刺入れ(黒 茶)

手作りで製作した本革の名刺入れ。ほどよい重み感と手触りの良さが特徴の名刺入れです。ブラックとブラウンの2色からお選びいただけます。手縫い仕上げで裏地もしっかりしているので、使い込んでも丈夫で長持ちします。シンプルなデザインなので、ビジネスシーンはもちろん、カジュアルな場面にも合わせやすく、様々なスタイリングに合います。50枚程度収容可能なので、名刺交換が多い方にもおすすめ。名刺入れはビジネスにとっての必需品です。是非、この名刺入れで自分らしいビジネススタイルを演出してください。 

本革ショルダーポーチ 黒

手作りで製作した革製のバック。スマホを持ち歩くのに最適なポーチです。内側に薄い革を張っているので、スマホ画面を傷つけません。さらに、裏にはファスナーポケットも付いているので、小物の収納にも便利です。コーディネートしやすいブラックと、レザーの質感が高級感を演出します。

SUNNY KUNITOMI 2023年6月記載